Roots of Japan

温泉

日本の温泉に対する海外の皆さんのイメージってどんな感じでしょうか?やはり知らない人の前で裸になることが多く挙げられますが、その分日本の文化に触れられるという意見も。

日本の温泉は脱衣所が男女別になっていて男性側には青い暖簾、女性側には赤い暖簾が掛かっていることが殆どです。もちろん浴室も男女別になります。しかし海外の温泉は冷泉であることも多いため、水着着用で入ることが殆ど!脱衣所も男女別になっていることも少ないのです…かと言って、全くないわけではありません。また温泉に入る目的も西洋と日本では少々違ってくるのです。西洋は医療行為の一環としている国が多いですが、日本では娯楽がメイン。学校の合宿や修学旅行に取り入れることもあるのです。もちろん、湯治(温泉地に少なくとも1週間以上滞在して温泉療養を行う行為)のお客さんもいます。

日本の温泉は1948年に施行された法律により、その定義が決められています。これにより温泉や温泉地は保護されているのです。

①源泉温度が25℃以上であること
②「リチウムイオン(Li⁺)」など19の物質のうち、いずれか1つが含有量を満たしていること(1kg中)
また療養泉と言われるものもあり、特に一定の成分を含む療養に向いている温泉を環境省から出されている鉱泉分析法指針で分けられています。
①単純温泉 ②塩化物泉 ③炭酸水素温泉
④硫酸塩泉 ⑤二酸化炭素泉 ⑥含鉄泉
⑦酸性泉 ⑧含よう素泉 ⑨硫黄泉 ⑩放射能泉

内、⑥含鉄泉、⑧含よう素泉は飲用のみとなり浴用の温泉ではありません。飲用でないものは①単純温泉、⑦酸性泉、⑩放射能泉となります。飲める温泉の場合、専用の飲み口があったりするので是非一度身体の中から温泉の感じてみましょう。また全ての温泉が上記の分類に収まるわけではありません。

温泉の定義には当てはまりますが、分類には収まらない鉱泉もあるのです。泉質によっては持病や怪我などを持っている場合、身体に合わないこともあるので確認してから入浴した方が良いと思います!また、禁忌症と言われる1回の入浴や飲用でも身体に悪影響を及ぼす可能性がある病気や病態があります。全ての泉質に共通するもの、泉質別などで色々な禁忌症があるのでご注意下さいね!

妊娠中の温泉への入浴に関しては「滑らないようにすること・のぼせないようにすること・肌が敏感になっているので肌トラブルに注意すること」に気を付けてもらえれば大丈夫だそうです。ただし、出来るだけ1人にならないようにして下さい。

定義が決められており、様々な泉質もある日本の温泉。一体どのくらいの温泉地があるのでしょうか?

2015年のデータでは3,084ヵ所ありますが、ここでの温泉地とは宿泊施設のある場所を指しているので日帰り施設は含まれていません。都道府県別だと一番多いのが北海道(245ヵ所)、次いで長野県(224ヵ所)、そして新潟県(153ヵ所)です。北海道の面積は非常に広いので納得です…そう考えると長野県は面積の割に温泉地がとても多いことが分かります。

このように数ある温泉地の中でも古くからの歴史があると言われているのが日本三古湯(にほんさんことう)です。選ばれ方には2つあります。
1つは日本書紀や風土記などに登場することに基づいたもので、愛媛県の道後温泉、兵庫県の有馬温泉、和歌山県の白浜温泉です。もう1つは延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)に基づいたもので、道後温泉と有馬温泉に加えて福島県のいわき湯本温泉になります。また最古の温泉宿としてギネスブックにも認定されているのが山梨県西山温泉にある「慶雲館(けいうんかん)」1997年に改修されましたが、建設されたのは705年と非常に歴史が古いのです。有名は武将である武田信玄や徳川家康の隠し湯としても利用されていました。

2013年にフランスの旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に兵庫県の城崎温泉(きのさきおんせん)2つ星の評価を得たこと、英語のガイドブック「ロンリープラネット」でも日本のベスト温泉の1つになりました。こうしたことから日本の温泉は更に広く知られるようになるのです。

では温泉入浴のマナーをご紹介したいと思います。

①女性は髪を伸ばしている方もいるかと思いますが、湯船につかるときはきちんとまとめましょう。
知らない人の髪の毛が浮いていたら誰だって嫌ですよね!

②入浴の直前には掛け湯をしましょう。
掛け湯専用の湯が張っている場所はそちらを利用して下さい。場所によっては蛇口の湯を使う場合、浴槽の湯を使う場合があります。掛け湯には身体の汚れを流す、急激な血圧上昇を減らすことで心臓への負担を減らす、という2つの目的があります。

③浴室が混んでいても洗い場の場所取りはやめましょう。
温泉によっては浴室内に荷物を置く棚がありますので、こちらを活用して下さい。

④湯尻から湯船に入りましょう。
湯尻に対して湯口という言葉があります。湯口とは湯が浴槽に注がれている場所を指します。ということは湯尻とは湯口から一番遠い場所なのです。理由として、一番、湯が汚れていること。これは先に入っている人に失礼なことなのです。一番、湯がぬるいこと。これは掛け湯でも説明したように心臓の負担を減らすためでもあります。びっくりするほど熱いときがあるので注意して下さいね!

⑤湯船では身体を擦らないようにしましょう。
例えば「スベスベになったかな?」と確認するくらいはいいと思います。しかし強く擦ったり、長時間していると垢が出ますよね。もし、他人がしていたら嫌な気持ちになりませんか?

⑥タオルは湯船につけてはいけません。
つけることで湯を汚してしまう可能性もあるそうですよ!湯につかるときには頭に乗せたり、浴室内の荷物を置く棚を利用して下さい。

⑦タオルでふき取ってから出ましょう。
浴室から脱衣所に移動するとき、タオルを固く絞り身体の水気を取って下さい。これには湯冷めを防ぐ目的があります。折角温まったのに勿体ないですよね。そしてもう1つ、脱衣所を濡らさないようにするためです。

着替えて、さあ帰るぞ!
拭いた足裏や、履いた靴下が濡れたりしたら残念な気持ちになりますよね。他に、温泉が熱いからと言って水を大量に足すのもダメですよ!入浴するのは自分達だけではないですよね?更にオムツをした乳児を湯船に入れている方を見かけたという意見も!

知らない、分からないでは済まないマナー違反です…またタトゥーがあると入浴出来ないことも多いので事前に確認をしましょう。

色々な泉質がある中、自分に合った温泉を選び、マナーを守って気持ちよく入浴してくださいね!そして日本の温泉文化や、そこを取り巻く温泉街などを堪能して一段と健康になってくれると嬉しく思います。

筆者の考えやまとめとなります。諸説ありますのでご了承下さい。