Roots of Japan

お城

世界各国にはそれぞれ『お城』がありますよね。『お城』には敵に攻め込まれたときの防御拠点であったり、領地の支配者である領主の生活の場であったり…色々な役割があります。これは世界共通なのです。

しかし文化や風土、周辺の国々によって外観などが違ってきます。今回は日本の『お城』に関する歴史や由来を書きたいと思います。

最初に何故『お城』が建てられるようになったのでしょうか?

日本では約3000年前から稲作が始まりました。実りは人々の生活に安定もたらしましたが、同時に収穫物などを巡って集落同士の争いがおきます。この争いから守るために深い堀を周囲に作り、掘ったときにできた土で堤防状の壁を築きました。これを「環濠集落(かんごうしゅうらく)」と言います。ですから、ルーツは非常に古いものなのです。

皆さんの想像する『お城』のイメージから離れていると思いますが、佐賀県にある「吉野ケ里遺跡」も日本100名城に選ばれているのです。

しかし集落も徐々に衰退し、統一が進み「国」となっていきます。そして664年、筑紫国(現:福岡県太宰府市・大野城氏・春日市にまたがって)に当時の天皇が「水城(みずき)」が築きました。これが文献上で最初の『お城』とされますが、この時代にも文献に記載のない多くの『お城』があったのです。

以降も時代を追うごとに『お城』は築かれ、大小含め約40,000城から50,000城まで増えました。1500年頃から1600年頃が最盛期だったようです。これが1615年に「一国に大名が居住、あるいは政庁とする一つの城郭を残して、その他は全て廃城しなさい!」という法令が出され、なんと170城にまで数を減らしました。

その後も、時代が移り変わるときの混乱や1873年の廃城令によって『お城』がなくなるのです。3分の2ほどが残ったとされていますが官公庁用地として開発をされたり、軍事施設として利用されたりしました。ですが現在残っている「現存天守(江戸時代(1603-1868)またはそれ以前に建設され現代まで保存されている天守)」は以下の12棟のみ。

①弘前城(青森県) ②松本城(長野県) ③丸岡城(福井県) ④犬山城(愛知県) ⑤彦根城(滋賀県) ⑥姫路城(兵庫県)
⑦松江城(島根県) ⑧備中松山城(岡山県) ⑨丸亀城(香川県) ⑩松山城(愛媛県) ⑪宇和島城(愛媛県) ⑫高知城(高知県)

もっと残っていてもいいはずですよね?

これにはいくつか理由があるのです。まず地震。地震大国日本は今でこそ耐震に優れた建物が多いですが、ここに至るまでたくさんの被害があり、記録も多く残っています。2016年に起こった熊本地震による熊本城の被災も記憶に新しいです。

そして火災や落雷などが理由として挙げられます。また戦火によるものもあります。戦争中は旧陸軍が駐屯していたため、国宝であった『お城』が空襲を受け、わずか4ヵ月の間に8城が焼失したと言われています。

地元民や再建や復興をしましたが図面の残っていないものもありましたが、他の『お城』と高さの比較や、写真などで確認行いました。その結果、現在日本にあって見ることの出来る『お城』は約100城と言われています。「現存天守」以外にも「復元天守」「復興天守」「模擬天守」があるので、行きたいところを調べて見学するのも楽しいかもしれません。

では日本の『お城』の造りはどのようになっているのでしょうか?

まず防衛の面では山の中に築城するなど天然の要塞としていました。また石垣や堀を作ることでも敵の侵入を防いでいたのです。この石垣、地震大国ならではの知恵でもあるのです。石垣の四隅をしっかりと押さえつけると、エネルギーが両側の壁面に分散されます。中央の壁面はエネルギーを吸い込み分散されるように荒く積んでいるので、櫓(やぐら)が無いと簡単に倒壊してしまうのです。

日本の戦争は野戦をメインに考えられていて、『お城』への砲火など想定されていませんでした。もちろん一時的に籠城はしますが、積極的に展開することはありませんでした。西洋の『お城』は日本とは違い、籠城戦を想定していたので大砲などの強力な火力に耐えうる巨大な城壁や塔を築いたのです。

また西洋を始めとした海外の『お城』と日本の『お城』とでは城下町にも違いがあります。それは城下町を守るための壁があるかどうか、です。海外では異民族同士での戦争が多く、侵入されてしまえば略奪や皆殺しにあってしまいます。

しかし日本では武士と武士が日本国の覇権を争うものだったので、城下町に住む人間は戦争にあまり関わらなかったので日本の『お城』では城下町に壁はないのです。そのかわり、街の作りを工夫し敵が迷うようにしてありました。

残っている『お城』は観光地として非常に人気が高いですよね。ここで個人的に疑問だったのが、海外では古城がホテルとしてリニューアルされていたりしますが日本にはないのでしょうか?折角なら見るだけではなく実際に生活してみたい…!!

ありました!

海外だけではなく、日本にも!福岡県にある「柳川 御花」さん。

その歴史は400年。柳川藩藩主である立花家の邸宅を利用した宿泊施設となっています。また庭園「松濤園(しょうとうえん)」は国の名勝に指定されました。その他にも国宝や重要文化財などがあり、宿泊客でなくても観光することが可能です。

歴史ロマンあふれる『お城』。どのように攻め落とすか考えるも良し、天守閣に登ってお殿様気分、なんてのもいいですね。そうやって『お城』を散歩すれば、武士が歩いた道を皆さんも歩いているかも…?

筆者の考えやまとめとなります。諸説ありますのでご了承下さい。