Roots of Japan

知ればもっと好きになる。神秘の国、日本。

日本のルーツをわかりやすく解説。日本を、もっと深くもっと身近に感じてください。
今すぐ、奥深い日本文化の旅に出かけましょう。

和食

「和食;日本人の伝統的な食文化-正月を例として-」が平成25年にユネスコ無形文化遺産に登録されたことにより世界から注目を浴びている『和食』…その人気は高く、各国に日本料理を提供するレストランがあります。この日本料理とは日本の風土と社会で発達した料理を指し、大きく2つに分けて『和食』と『洋食』と呼ぶのです。

今回はこの『和食』にスポットを当てたいと思います。

まず『日本料理』や『和食』という言葉は幕末から明治時代に日本にやってきた『西洋料理』や『洋食』に対応するために生まれました。それ以前は他の国の料理がないのですから、料理自体を区別する言葉は必要がありません。言葉が生まれたのはごく最近の話。では「日本料理」の始まりはどこにあるのでしょうか?

やはり米でしょうか。弥生時代(今から1700年から2300年前)になり朝鮮半島から入ってきた稲作が急激に発達するまで動物を狩り、ドングリなどの木の実を食べていました。米は人間にとって重要な食物作用が含まれています。また生産効率が高く、栄養も豊富で保存に適していました。古代と言われる時代から現代に至るまで米は日本の食文化の中心であり、その歴史に大きな影響を与えたのです。

では「米」をとりまく料理はどのように移り変わるのでしょう?

平安時代(794年-1185年?)ですが、当時の調理法は蒸す・煮る・焼くといったシンプルなものしかありませんでした。味付けも塩や酢…素材の味そのものという感じですよね。鎌倉時代(1185年-1333年)になると豆腐など大豆を使用した料理や小麦で作る麺類が登場します。平安時代の調理方法と比べれば格段に進化しているのが分かりますよね!

「味噌」が使われるようになったのもこの時代なのです。それまでは「醤(ひしお)」という味の濃い調味料でした。熟成途中のものが非常に美味だったので独立して食品に発展しました。「醤」になっていないことから「未醤(みしょう)」と呼ばれ、みしょう→みしょ→みそへ変化したと言われています。

そして室町時代(1336年-1573年)ではこのとき『和食』では欠かせない「だし」や「醤油」も作られるようになりました。味の基礎とも言える「だし」ですが、うま味成分であるアミノ酸・核酸・栄養を含み、香りも与えてくれるのです!

「だし」を使わない『和食』なんて本当に味がありません。「醤油」や「味噌」もうま味を伴う調味料としてあげられますが「だし」の代わりにはならないのです。また甘みには水飴・みりんを使用していました。勿論、砂糖もありましたが昔は高価なものだったのであまり普及しなかったのです。

こうして煮物や汁物がたくさん出されるようになり『日本料理』の基礎が誕生しました。

時代が移るごとに新しい調味料や調理法などが生まれ、現代の『和食』に近いものが完成したのは江戸時代(1603年-1868年)と言われています。食生活が大きく変化し、庶民でも美味しいものが気軽に食べられるようになりました。例えば「天麩羅」は、屋台があってテイクアウトが可能だったのです。また料理屋などが始まったのも江戸時代と言われています。

こうして徐々に出来上がっていった『和食』ですが、どのような特徴があるのでしょうか?

①多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
②健康的な食生活を支える栄養バランス
③自然の美しさや季節の移ろいの表現
④年中行事との密接な関わり

この4項目はユネスコ無形文化遺産へ登録されたときの「和食」の定義になります。

日本はアジアの東にあり、大部分が温帯で南北に長く、海・山・里と豊かな自然に恵まれています。そのため地域に根差した多様な食材が多いのが特徴で、素材を生かす調理技術が発達しており、料理によってはあっさりとした味付けと思われることもあるようです。

野菜や果物、魚介類や海藻などは種類も量も非常に豊富ですが、歴史的に肉食が禁止されており乳製品も普及しませんでした。しかし明治時代(1868年-1912年)に解禁されてから世間にも浸透していったのです。

来日の際に「美味しいベジタリアン料理が食べられる!」と考えている外国の方が多いようですが、日本での認知度や理解度はまだまだ低くベジタリアン料理を提供する店も少ないのが現状です。そこでオススメしたいのが「精進料理」です。「精進料理」では避けるべきと考えられている食材として動物性の食材、ネギ類に分類される野菜があげられます。ただ魚が小皿で出てくる可能性もありますので注意が必要です。

また『和食』は栄養バランスが良く、ヘルシーだと言われています。これは「一汁三菜(いちじゅうさんさい(1種類の汁物と3種類のおかずからなる基本的な膳立て))」を基本とする献立が理想的だからです。そして食事をしながら調度品や器、旬の食材などで自然の美しさ、四季の移ろいを感じ、花や葉などで料理を飾り付け、季節を楽しむのです。

そして食事をしながら調度品や器、旬の食材などで自然の美しさ、四季の移ろいを感じ、花や葉などで料理を飾り付け、季節を楽しむのです。

そして海外でも人気No.1の『和食』と言っても過言ではない「寿司・鮨」!!江戸時代で登場して以降、日本全国で親しまれていますが、皆さんのイメージはやはり「握り寿司」でしょうか?

しかし日本には色々な種類の「郷土料理」としての「寿司・鮨」があるのです。例えば「押し寿司」、酢飯と具を重ね、圧力をかけて隙をつめたものです。奈良県の柿の葉寿司や富山県の鱒寿司などが有名です。

ここでは例として「寿司」をあげましたが、他にも日本には、その地域でしか食べられない色々な「郷土料理」があります。歴史や文化、食生活と人々に育まれて現代にも受け継がれている料理、これこそ『和食』ではないでしょうか?


行ったことのない地域に1歩足を踏み出せば、もっともっと美味しい料理に出会えるかも…?

皆さんが知らない、日本人ですら知らない『和食』の顔を見つけてみましょう!

筆者の考えやまとめとなります。諸説ありますのでご了承下さい。